治療する層で考える、リフティングと引き締め
ウルセラ、サーマクール、シュリンク、インモード、オンダ — 競合として並べて宣伝されますが、同じことをしている機器ではありません。考えるべきなのは「どれが一番強いか」ではなく、「自分の肌のどの層が問題なのか」です。
リフティング機器は大きく二つの系統に分かれます。ハイフ(ウルセラ、シュリンク)は超音波エネルギーを決まった深さに集束させ、脂肪の下にある線維筋層 — フェイスリフト手術で引き上げるSMAS(スマス)層 — に届かせます。高周波(サーマクール、インモード、XERF、テンサーマ)は真皮を広く加熱し、表面の質感とハリを引き締めます。フェイスラインのたるみには前者、ハリと質感の低下には後者が必要になることが多いです。
ハイフと高周波は置き換えのきくものではありません
ハイフ(高密度焦点式超音波)は、超音波エネルギーを1.5mm、3.0mm、4.5mmといった正確な深さに集束させ、小さな凝固点をつくります。その点が収縮し、治癒していく過程でコラーゲンの再構築を促します。4.5mmの深さは、フェイスリフト手術が作用する層であるSMAS(スマス)層に届きます。ハイフが「引き締め」ではなく「リフティング」と呼ばれるのはこのためです。顔を支えている構造そのものに働きかけます。
高周波(RF)は集束しません。組織に電流を通し、真皮を面として広く加熱します。既存のコラーゲンをその場で収縮させ、その後の数か月かけて新しいコラーゲンの生成を促します。特定の構造を上へ引き上げるのではなく、一定の範囲のハリと質感を変えるものです。
その結果どうなるか。気になっているのが落ちてきたフェイスラインなら、真皮を温めるだけの機器では、何回受けても物足りない結果になります。反対に、ハリを失って薄く縮れたように見える肌が悩みなら、4.5mmにエネルギーを集めるのは問題の先を狙っていることになります。系統を取り違えて勧められることが、「リフティング施術は効かない」という結論に至る最も多い理由です。
各院に設置されている機器
2つの院で機器のラインナップは同一ではありません。特定の機器をご希望の場合は、予約前にどちらの院にあるかご確認ください。
| 機器 | 種類 | 何に働きかけるか | 設置院 |
|---|---|---|---|
| ウルセラ プライム | ハイフ | 4.5mmのSMAS層。施術中に超音波画像で深さをリアルタイムに確認します | 光教・千戸 |
| サーマクール FLX | モノポーラ高周波 | 真皮、広範囲の引き締め。ダウンタイムは最小限 | 光教 |
| シュリンク ユニバース | ハイフ | 点モードと線モード。目もとなど繊細な部位にはペン型ブースターハンドピース | 光教・千戸 |
| インモード | バイポーラ高周波 | 真皮のコラーゲンにはFORMAハンドピース、浅い層の脂肪にはFX。通常3〜5回かけて積み重ねます | 光教 |
| XERF | デュアル モノポーラ高周波 | 6.78MHz + 2MHz、リアルタイムの温度コントロール | 光教 |
| オンダ | マイクロ波(2.45GHz) | 連続冷却で痛みが少なく、ボディにも使用可能。2〜4週間隔で重ねます | 光教 |
| ソプラノ チタニウム | 3波長レーザー | 755・810・1064nmを同時照射。ボリュームが減る心配なく、直後から引き締まる感覚 | 光教 |
| レッドタッチ プロ | 675nmレーザー | 非アブレイティブ、コラーゲンに選択的に作用します | 光教 |
| イブタイタン | 高周波 + EMS | 電気的筋肉刺激を加えて筋層まで届かせます | 光教 |
| テンサーマ | モノポーラ高周波 | 高出力、最大400W | 千戸 |
| チタニウム トリニティ | 3波長レーザー | 短いダウンタイムで直後からハリ感 | 千戸 |
| フィッティングリフティング | マイクロ波 | 顔とボディの輪郭ケア | 千戸 |
| V-RO アドバンス・スキンオーラ | ハイフ + 高周波のハイブリッド | 単独ではなく組み合わせて使用します | 光教・千戸 |
糸リフトと輪郭注射は両院で受けられます。どの機器を、どの出力設定で使うかは、リストからではなく肌を診察したうえで決めます。
悩みと系統を合わせる
- フェイスラインが落ちてきた、頬が下がってきた — SMAS層に届くハイフが該当する系統です。ウルセラ プライムは施術しながら超音波画像で深さを確認するため、脂肪のつき方が均一でない顔では特に意味があります。
- 肌がゆるむ、キメが粗くなった、毛穴が広がって見える — 真皮に働きかける高周波です。サーマクール FLXは広範囲向けの選択肢、インモードは数回かけて積み重ねます。
- 軽度のゆるみ、早めのケア、初めての施術 — シュリンク ユニバースは負担の軽いハイフで、大きなトランスデューサーが入らない目もと用のペン型ハンドピースも備えています。
- ゆるみに加えて頬のふくらみや二重あごがある — インモードのFXハンドピースは、真皮のコラーゲンだけでなく浅い層の脂肪にも対応します。
- 痛みに弱い — オンダは連続冷却を伴うマイクロ波で、ほとんど痛みがないとされ、ボディにも使えます。一方でハイフは実際にかなりつらく、そのことはあらかじめ知っておいたほうがよい点です。
- 顔が薄い、こけている — 深部にエネルギーを入れる機器を使う前に、カウンセリングで先にお伝えください。顔の脂肪が少ない方に強い施術を行うと、引き上がるどころかこけた印象を強めてしまうことがあります。
実際の時間の流れ
リフティング施術で最も多い落胆は、時間感覚のずれから生まれます。ハイフは組織の収縮によって直後に軽い引き締まりが出ますが、本質的な変化はコラーゲンの再構築によるもので、おおよそ2〜3か月かけて緩やかに現れます。2週間の時点で結果を判断して「何も起きていない」と結論づける方は、判断する時期を間違えています。
高周波も同様です。コラーゲンの収縮による即時の変化があり、その後は数か月かけて緩やかに再構築が進みます。インモードやオンダのように積み重ねる機器は、コースとして設計されています。インモードは通常3〜5回、オンダは2〜4週間隔です。
ここでは記憶よりも写真のほうが役に立ちます。施術前に、同じ照明条件で写真を撮っておいてください。緩やかで微細な変化は、まさに鏡では日々気づけない種類のものです。
よくあるご質問
一般論としては、どちらでもありません。作用する層が違うので、比べること自体がジャッキとペンキローラーを比べるようなものです。ウルセラはハイフで、エネルギーをSMAS層に集束させて下がった構造を引き上げます。サーマクールはモノポーラ高周波で、真皮を広く加熱して肌を引き締めます。だからこそ、あえて併用することもあります。顔を診もせずに「こちらのほうが単純に優れている」と言うクリニックがあれば、それは臨床的な判断ではなく販売上の立場です。
ハイフは実際にかなりつらい施術です。エネルギーを入れる一点ごとに、深く熱い感覚が短く走り、あごなど骨の上で最も強く感じます。耐えられる範囲で時間も短いのですが、リラックスできる施術ではありませんし、そのつもりでいらしてください。高周波の機器はかなり快適で、連続冷却を伴うオンダのマイクロ波はほとんど痛みがないとされています。痛みへの弱さが現実的な制約になる方は、カウンセリングでそうお伝えください。どの機器を選ぶかが実際に変わります。
もともと顔の脂肪が少ない方にとっては現実的な懸念で、施術後ではなく施術前に相談すべき点です。薄い顔に強くエネルギーを入れると、もともと乏しかったボリュームがさらに減ることがあります。これは機器そのものが本質的に危険だという話ではなく、評価と設定の問題です。だからこそ、エネルギー量と施術部位は、実際に顔を診ている人が決めるべきなのです。
緩やかだと考えてください。ハイフは直後に軽い引き締まりがありますが、本当の変化はコラーゲンが再構築されるおおよそ2〜3か月かけて現れます。高周波も似た経過をたどります。コースとして使う機器 — インモードは3〜5回、オンダは2〜4週間隔 — は、設計上、段階的に積み上がっていきます。2週間の時点で結果を判断することが、まだ進行中の施術を「失敗した」と結論づけてしまう最も多いパターンです。
基準となる年齢はありません。関係するのは生年月日ではなく肌の状態だからです。避けたほうがよいのは、まだ存在していない悩みを治療することです。目立ったゆるみのない肌にエネルギーを入れても、目に見える利点はなく、予防的な投資としても役に立ちません。気になっているものがゆるみなのか、それとも別のもの — ボリュームの減少、骨格による影 — なのか判断がつかない場合は、カウンセリングで区別できますし、その区別によって施術内容はまったく変わります。
これらの施術はご自身のコラーゲンを刺激することで働くため、期限の決まった一定量の効果があるわけではありません。加齢が続くにつれて薄れていき、その速さは年齢、肌の状態、紫外線の影響、生活習慣によって変わります。多くの方は1回で終わらせるのではなく、メンテナンスの間隔を決めて計画されています。その間隔をどう取るかはカウンセリングで相談する価値があります。頻繁すぎれば無駄になり、間隔が空きすぎればせっかく得たものを失うからです。