ニキビは一連の流れであり、治療は段階に従います
皮脂と詰まった毛穴、活動性の炎症、そして後に残る瘢痕は、たまたま順番に起こるだけの三つの別々の問題です。いま実際にいる段階を治療し、次の段階を防ぐこと — それがこの領域のすべてです。
ニキビは順を追って進みます。皮脂の過剰分泌、次に角質が溜まって毛穴が詰まる状態、次に細菌の増殖、そして炎症です。治療は、どの段階が主体かによって選びます。炎症を伴わない面ぽう(コメド)は皮脂を抑え毛穴を整えることで管理し、活動性の炎症性ニキビには抗炎症的なアプローチが必要です。そして予防する価値がいちばん高い段階である瘢痕は、炎症が落ち着いてから別に治療します。
ニキビができる仕組み、4つのステップ
きっかけは人それぞれでも、流れは一貫しています。皮脂の過剰分泌、次に角質が溜まって毛穴を塞ぐ状態、次に塞がれた環境での細菌の増殖、そして免疫が反応して起こる炎症です。すべてのニキビ治療は、この4点のいずれか、あるいは複数に介入します。一見まったく別に見える治療が、どちらも理にかなっている理由はここにあります。
表面だけ「治療」したニキビが戻ってくる理由も、これで説明がつきます。皮脂の分泌や毛穴の詰まりに手をつけずに見えているものだけを消すのは、いま出ている分を片づけて仕組みをそのまま残すということです。ニキビが1回の施術で解決するものではなく、一定期間かけて管理するものだと説明されるのはこのためであり、治療計画が薬か施術かを選ぶのではなく、たいてい両方を組み合わせるのもこのためです。
段階別に見る
| 段階 | 見た目 | ディエスタでの対応 |
|---|---|---|
| 皮脂と詰まった毛穴 | 面ぽう、小さなぶつぶつ、ざらついた肌理 | アグネス、ネオビーム(1450nm)、アクアピール、ソノラボ、加えてスキンケア習慣の見直し |
| 活動性の炎症 | 丘疹、膿疱、痛みを伴う病変 | PDT(光線力学療法)、TA局所注射、面ぽう圧出、ゴールドPTT、アグネス |
| 瘢痕と色素・赤み | 陥凹、赤み、肌理の変化 | マルチセルCO2、ゴールドPTT — 毛穴 & ニキビ跡 のページもご覧ください |
同じ顔の中で複数の段階が重なることが多いため、組み合わせと順序はカウンセリングで決めます。ここに挙げたどの治療も完治を意味するものではなく、適応と回数は診察の上で判断します。
各院の機器
| 機器 | はたらき | 設置院 |
|---|---|---|
| アグネス | 皮脂腺を選択的に処理。範囲を限定しても、顔全体でも施術可能 | 光教 |
| ゴールドPTT | 金粒子を用い、皮脂・活動性ニキビ・赤み・瘢痕の各段階に対応 | 光教 |
| ネオビーム | 1450nm。皮脂腺のサイズを縮小 | 光教 |
| PDT・TA注射・面ぽう圧出 | 光線力学療法、炎症性病変への局所注射、管理された圧出 | 光教 |
| アクアピール・ソノラボ | 毛穴の老廃物、皮脂、表面の角質を除去 | 千戸 |
| マルチセルCO2 | ニキビ瘢痕と境界のはっきりした病変 | 千戸 |
いちばん大事なところ:瘢痕を防ぐ
ニキビ治療で最も結果を左右する判断は、炎症をどれだけ早く抑え込むかです。瘢痕は、炎症がどれだけ長く、どれだけ深く続いたかで決まるからです。陥凹した瘢痕は、それを作った病変よりはるかに治療が難しく、どんな瘢痕治療も肌を元の状態に戻すことはできません。すでに起きてしまった損傷の見た目を改善するだけです。
活動性の炎症をしっかり抑えにいくのが、美容的な焦りではなく瘢痕予防だと言われるのはこのためです。そしてセルフの圧出が繰り返し戒められるのも同じ理由です。炎症を起こしている病変を潰すと、炎症の内容物が真皮のより深いところへ押し込まれます。それこそが、一時的なぶつぶつではなく永久的な陥凹を生む仕組みです。
すでに瘢痕がある場合は、炎症が落ち着いた後に別途治療します。まだ活発にニキビが出ている肌をリサーフェイシングするのは、動く的を撃つようなものです。その段階については毛穴 & ニキビ跡のページで詳しく扱っています。
よくあるご質問
大人ニキビはよくあるもので、思春期のニキビとは原因のバランスが違うのが一般的です。ホルモンの変動、ストレス、洗いすぎ・ケアのしすぎによるバリア障害、コメドを作りやすい製品などが、同じ4段階の仕組みと並んで関わってきます。また、フェイスラインや顎まわりなど顔の下半分に出やすい傾向があります。臨床的に重要なのは、うまくいかない焦りから始めた過剰なセルフケアが、バリアを傷めて炎症を長引かせ、大人ニキビをかえって悪化させることが多いという点です。
いけません。これはこのページで最も強くお伝えしたいことです。炎症を起こした病変を潰すと、炎症の内容物は外に出るのではなく真皮のより深いところへ押し込まれます。その深部の炎症こそが、一時的な跡ではなく永久的な陥凹瘢痕を生む仕組みそのものです。医療機関で行う圧出は、適応と判断した病変に対して、清潔な環境で行う管理された処置です。同じ行為を自信を持ってやることとは、まったく別物です。
病変が治まった後に残る赤い跡や茶色い跡 — 炎症後紅斑と炎症後色素沈着 — は、通常は数か月かけて薄くなりますし、紫外線対策と時間がかなり助けになります。陥凹した瘢痕はそうはいきません。組織が失われた状態なので、改善させるには治療が必要です。この二つを見分けることが大事なのは、放っておいても消えたはずの跡に治療を費やし、消えない瘢痕の治療を後回しにしてしまう方が多いからです。
受けられることが多く、併用は標準的です。ただし、どの薬かによって安全にできることが変わります。特にイソトレチノイン(アキュテイン)は皮膚の治り方に影響し、服用中および服用後一定期間は受けられない施術があります。海外で処方されたものも含め、服用中のものは実際の薬剤名と用量をお持ちください。情報が欠けていると現実的なリスクが生じる、数少ない薬剤カテゴリーの一つです。
アグネスは皮脂腺を選択的に処理する機器で、しつこい個々の病変に対しても、面として範囲全体に対しても使用します。位置づけとしては瘢痕の段階ではなく、皮脂コントロールの段階の治療です。ご自身に適しているかどうかは、ニキビのどの段階が主体かによります。万能のニキビ治療ではありませんし、まず活動性の炎症を抑えることの代わりになるものでもありません。
ニキビは1回の受診で解決するものではなく、一定期間かけて管理していきます。見えている病変が消えた後も、皮脂の分泌と毛穴の詰まりという根本の仕組みは続くからです。施術に内服・外用とスキンケアの見直しを組み合わせた、数か月単位の計画を想定してください。そして肌の反応を見ながら見直していくものだとお考えください。決まった少ない回数できれいになると約束する計画は、いま出ている病変のことを言っているのであって、体質そのもののことではありません。