波長は料金表ではなく、あなたの肌に合わせて選びます
医療脱毛は、色素が光を吸収することで成り立っています。そこが同時に最大の制約でもあります。毛の色素が吸収する光は、肌の色素も同じように吸収するからです。どの波長をどの出力で使うかは、仕上がりの話である前に安全の判断です。
レーザーの光は毛幹のメラニンに吸収されて熱に変わり、その熱が毛包に作用します。反応するのは成長期にある毛だけで、1回で終わらずコースが必要になるのはそのためです。施術間隔はおおむね4〜6週で、現実的な目標は「永久になくす」ことではなく、長期的に生えにくい状態を保つことです。
1回では終わらない理由
レーザーのエネルギーは毛幹のメラニンに吸収されて熱に変わり、その毛がつながっている毛包に作用します。ここで決定的なのは、これが働くのは今まさに成長期にある毛だけだという点です。休止期の毛はその時点で毛包との結びつきが乏しく、反応しません。レーザーの出力が足りなかったのではなく、狙う相手がそこにいなかった、ということです。
ある時点で成長期にある毛は、その部位の毛のうち一部にすぎず、その割合は部位によって違います。施術をおおむね4〜6週あけて行う理由はここにあります。顔は短めに、脚や腕は長めに、という調整もこのためです。そして、正直に言えば必要な回数を事前に確約できないのも同じ理由です。
目標を「永久」ではなく長期的な減毛と表現するのもそのためです。毛量がかなり減り、伸びるのが遅く細くなり、その状態を定期的なメンテナンスで保つ——そう考えてください。何もしなくても続く終着点ではありません。
肌の色が波長を決めます
海外から来られる方にとって、ここがいちばん重要です。しかもこれは好みの問題ではなく安全の問題です。アレキサンドライトレーザー(755nm)はメラニンによく吸収されるため、黒く濃い毛に対して効率がよい一方、肌の中のメラニンにも同じように吸収されます。色の濃い肌では、その吸収が熱傷や色素変化のリスクにつながります。ヤグレーザー(Nd:YAG、1064nm)はより深く届き、肌のメラニンにはるかに吸収されにくいため、肌の色が濃くなるほど安全な選択肢になります。
誰にでも同じ波長・同じ設定で当てるクリニックは、サービスを提供しているのではなく、その設定に合わない肌の人にリスクを負わせているだけです。当院では当日に肌の色と毛の性質を確認し、それに合わせて波長・出力・冷却を設定します。
| 状況 | 波長の考え方 |
|---|---|
| ワキ・脚 — 太く濃い毛 | 755nmと1064nmを組み合わせ |
| 腕・背中 — 広い範囲 | デュアル波長 |
| 顔の産毛・細く色の薄い毛 | 755nmを中心に、控えめな出力で |
| VIO・ブラジリアン、ヒゲ | 1064nmを中心に、冷却を重視 |
| 明るい肌の色 | 755nmも検討できます |
| 色の濃い肌 | 1064nmを優先 |
機器 — 院ごとに1台
| 機器 | 内容 | 院 |
|---|---|---|
| ジェントルマックスプロプラス(GentleMax Pro Plus) | デュアル波長 — アレキサンドライト755nmとNd:YAG 1064nm — にDCD冷却(クライオジェン冷却)を搭載。顔・ボディ・男性の施術部位はそれぞれ分けて対応します。 | 光教 |
| クラリティII(Clarity II) | デュアル波長。長期的な減毛とあわせて色素性病変の改善にも用います。デリケートゾーンは分けて対応します。 | 千戸 |
各院に脱毛機は1台ずつあり、機種は異なります。特定の機器をご希望の場合は、ご予約前にご確認ください。
結果を左右する2つのルール
日焼けした状態・炎症のある状態で来院しないでください。直前に日光を浴びた肌はメラニンが増えており、毛に向けたエネルギーを肌が吸収してしまうため、熱傷や色素変化のリスクが上がります。当日にお断りする理由としてよくあるもので、念のための決まりごとではありません。施術の前と合間は、強い日差しと日焼けを避けてください。
施術の合間は剃ってください。ワックス・毛抜き・除毛クリームは使わないでください。ワックスや毛抜きは毛幹を毛包から引き抜いてしまいますが、その毛幹こそレーザーが狙う相手です。施術前に抜いてしまうと吸収される対象がなくなり、その回がまるごと無駄になります。シェービングは表面で毛を切るだけで毛包の中身は残るため、唯一併用できる方法です。
海外から来られる方へ。4〜6週あけて重ねるコースは、短い旅程には収まりません。帰国後も続けるおつもりなら1回だけ受けるのも出発点として妥当ですが、それ単独で結果が出るものではありません。ご予約の前に、その点をご理解いただければと思います。
よくあるご質問
正直な言い方をすれば、永久ではなく、メンテナンスを伴う長期的な減毛です。きちんとコースを終えた方の多くは毛量がかなり減り、細く、伸びるのも遅くなりますが、毛包は年月のなかで再び働き出すことがあります。ホルモンの変化なども影響し、定期的なメンテナンスの施術が必要になるのが一般的です。決まった回数で永久になくなると約束するクリニックは、個々の方について保証できないことを語っています。
正しい波長を使えば受けられます。ヤグレーザー(Nd:YAG、1064nm)はまさにそのために存在する波長です。より深く届き、肌のメラニンにはるかに吸収されにくいため、肌の色が濃くなるほど適した選択になります。一方でアレキサンドライトレーザー(755nm)は、色の濃い肌では熱傷や色素変化の現実的なリスクを伴います。肌の色は当日に確認し、それに合わせて設定します。肌の色について何も尋ねないクリニックは、警戒すべきサインです。
事前に正直にお答えすることはできません。部位、毛の性質、ホルモンの要因、そして来院ごとに毛のどれだけが成長期にあるかによって変わるからです。言えるのは、おおむね4〜6週あけて重ねるコースになること(顔は間隔を短めに、脚や腕は長めに)、そして経過を見ながら進み具合を確認していくことです。診察前に提示される固定の回数は、評価ではなく宣伝です。
1発ごとに熱が弾けるような短い刺激、と表現されます。太く密度の高い毛ほど強く感じられ、ワキ・ビキニライン・ヒゲがもっとも敏感で、細い毛では軽く感じます。当院で使う2機種はいずれも冷却機能を備えており、ジェントルマックスプロプラスは照射のたびにクライオジェン冷却を行います。多くの方にとっては痛いというより不快な感覚で、回を重ねて毛が細くなるにつれて明らかに和らぎます。
はい。シェービングこそ使っていただきたい唯一の方法です。表面で毛を切るだけで毛包は残るため、次の施術に必要な状態が保たれます。避けていただきたいのはワックス・毛抜き・除毛クリームです。これらは毛幹を毛包から取り除いてしまい、毛幹がなければレーザーが吸収される相手がありません。ワックスの後に施術に来られると、その予約が無駄になります。
はい。両院とも顔・ボディ・デリケートゾーンに対応しており、いずれも男性の施術部位は分けて扱っています。部位によって考え方は変わります。顔の産毛は細く色も薄いため控えめな出力で行い、VIO・ブラジリアンやヒゲは敏感な皮膚に太く密度の高い毛が生えているため、1064nmを優先し冷却を重視します。同じ施術の値段違い、という関係ではありません。